15年くらい使ってきたヘッドフォンがさすがにボロボロになり、しかも別に音質が気に入っていたわけでもなかったので買い替えた。ヘッドフォン売り場で15本くらい試聴した結果、手頃な値段で一番良かったのがSHURE SRH440A-Aだった。
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用途
ギター・DTMのモニタリングがメインで、特にリスニングに使うつもりはなし。PCに接続したオーディオインターフェイスのヘッドフォン端子に挿すか、ギター用ヘッドフォンアンプの出力として使うことを想定した。
重視した点
- 装着感 – 肌が過敏・メガネ着用なので付け心地が良くて軽い方がいい。
- 低音 – ちゃんとベースラインやキックが聴こえてほしい。
- 値段 – 3万超えとかは勘弁してほしい。
レビュー
まだ買って3週間くらいしか経っていないが、現状はかなり満足していて、これから評価が変わることもなさそう。
さらに音質にこだわるならこだわりようはあるだろうが、これで必要十分だし、付け心地はいいし、値段も安い。
兄が旧モデルを持っていたので試すことができた。このレビューでは新旧の違いにも言及する。
音質
とにかくバランスの取れた音で、妙にシャキシャキしていたりアタックが強いということはない。低音はそれなりのボリューム感がしっかりと出ているが、ブーミーではなくナチュラルな印象だ。
Sony MDR-7506と比較すると、低音はより出ているし、空間の広がりも感じられた。定位感は楽器が耳のそばに張り付くような感じではなく、やはり自然だ。
これまで使ってきたヘッドフォンはベースが聴こえなすぎて耳コピが非常にやりにくかったが、今回買い換えたおかげで捗るようになった。また、ちゃんと下まで鳴ってくれるので、DTMのトラック制作が単純に楽しくなった。プロのレコーディングとかは知らないが、趣味レベルの作業ならあまり神経質な音質が必要になる場面はなさそうに思う。
旧モデルと比較すると明らかに高域が伸びており、順当に進化しているという印象だ。低音の量はそれほど変わっている感じはない。
今回他にもいろんなモデルを試聴したが、やっぱりモニターと名の付くヘッドフォンはローがスカスカすぎることが多い気がした。特に高いグレードのものほど繊細(?)になりすぎるのか、使いにくそうな音になってしまっているように感じた。そんなはずはない、とは思うのだけど
装着感
見た目は割りとゴツいのだが、重量・付け心地はとても軽い。
側圧やイヤパッドなどのバランスも優れているので、(もちろん頭の形などにもよるが)多くの人にとって付けやすいのではないかと思う。
旧モデルと比較すると、ギシギシ感やヘッドバンドの革素材の剥落なども発生しないように改良されている。また、Sonyのような「載せているだけ」な装着感から、厚みのあるパッドで「包み込む」タイプに変わっている。
メガネとの相性は悪くはないと思う。今のところは特に痛むということはない。たぶん全く影響のない形状のヘッドフォンは存在しないので、適当に付き合っていくしかないだろう。
その他
ケーブルは着脱可能で、取り回しのいいシンプルなものが付属している。あまり長すぎたりカールコードだったりすると使いづらいので、この辺りの判断も地味にうれしいポイントだった。
他に検討したモデル
Sennheiser HD25
音質だけなら本当はこれが欲しかった。
試聴したモデルの中でもこれだけが異色の音質で、ベースラインが異常なまでに分離して聴こえた。というか下から上まで分離感が凄まじく、解剖学の時間か?と思った。
問題は付け心地の悪さで、特にメガネをかけながらの普段遣いにはちょっと厳しそうに感じた。また、上記の分離感も極端すぎるので常に便利かどうかはわからない。
Sony MDR-7506
SONY ステレオヘッドホン MDR-7506www.amazon.co.jp
定番なので検討してみたが、それほどの優位性は感じなかった。
まとめ
総じてバランスの取れた優秀なヘッドフォンだと思う。1万4000円程度で買えるのでコスパはかなり高い。多くの人にオススメできる製品だ。